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在宅勤務・テレワーク導入のために企業がするべき準備とは
2019.07.26

同一労働・同一賃金ガイドライン案の概要

 
昨今よく耳にする「在宅勤務」とは、テレワークの一種です。テレワークとは、「tele = 離れた所」と「work = 働く」をあわせた造語で、情報通信技術(ICT = Information and Communication Technology)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のことです。
テレワークは働く場所によって、自宅利用型テレワーク(在宅勤務)、モバイルワーク、サテライトオフィス勤務の3つ分けられます。
 

在宅勤務⇒

オフィスに出勤しないで自宅を就業場所とする働き方です。

モバイルワーク⇒

移動中(交通機関の車内など)、顧客先、カフェ等を就業場所とする働き方です。営業担当者などが外出先で仕事を完結することで無駄な移動時間を削減し、身体的負担も軽減できます。

サテライトオフィス勤務(施設利用型勤務)⇒

所属オフィス以外の他のオフィスや施設を就業場所とする働き方です。例えば、自宅近くのオフィスにテレワーク専用作業スペースを設けて勤務するなどです。職住近接の環境を確保し通勤時間も削減できます。
 
近年の情報通信機器や通信サービスなどの普及により、テレワークを取り巻く環境は飛躍的に変化しています。総務省の平成27年度のニーズ調査では、在宅勤務希望が24%、以下、モバイルワーク12%、サテライトオフィス勤務10%等となっています。後述の通り、就業規則等をはじめ細かな準備は必要ですが、もはや在宅勤務等テレワークは企業として標準装備すべきものと思われます。
 

在宅勤務等テレワークのメリットは?

在宅勤務等テレワークのメリットデメリットをまとめると、下記のようなものが挙げられます。

1.事業主にとってのメリット

(1)事業運営面

人材の継続雇用、事業運営コストの削減、業務プロセスの革新、非常時の事業継続計画(いわゆるBCP)対応等が挙げられます。
人材の継続雇用、事業運営コストの削減についてはイメージがしやすいかと思いますが、毎日の出勤が義務でないことで、従業員が育児や介護といった様々なステージにあっても、従業員を継続雇用しやすくなったり、大きなオフィスを構える必要がなくなるため、家賃や光熱費といった事業運営コストを削減することができます。業務プロセスの革新とは、在宅勤務等テレワークとしてどんな業務がふさわしいか、どうすれば実現できるかと考えることが、現行の仕事の進め方を見直すきっかけになることです。BCP については、近時の台風・地震・あるいはパンデミック等への対処として、各企業にとって、喫緊の課題と言えるでしょう。
また、東京オリンピックを控え、観光客が殺到する中で通勤ラッシュ緩和は必須であり、これにテレワークが有効として、毎年7月に国を挙げての「テレワークデイズ」が実施されています。

(2)採用面

育児・介護・高齢や障害など様々な事情を抱える人の就業にあたりテレワークは有効な手段になります。介護離職などが重大な問題になっている昨今、その対策としても有効と思われます。また、企業イメージの向上が採用面で好影響をもたらすことも、見逃せません。
 

2.従業員にとってのメリット

(1)ワークライフバランスの向上

家族と過ごす時間の増加、家事育児との両立等。自己啓発の時間が増えた、といった声もあります。

(2)生産性・創造性の向上

タイムマネジメント(時間管理)を意識して自立・自己管理的な働き方ができる等です。

在宅勤務等テレワークにはデメリットも…

一方、デメリットとしては「対面コミニュケーションが不足する」という声があるようです。ただし、近時のICTの進歩で、コミュニケーションの様々なツールが廉価に導入できるようになっています。また、離れて仕事をするだけに、意識的にコミュニケーションを図ることで、逆に以前より風通しが良くなった、といった声も多いようです。
 

在宅勤務等テレワークの導入の手順(就業規則の定め方他)

在宅勤務等テレワークの導入の手順は、おおむね次のようになります。

1.全体方針の策定・労使での合意形成

在宅勤務等テレワーク導入の目的を明確にし、全社で共有します。社内推進体制を構築し、何を目的にどのような業務、どのような人を対象に導入するかなどを定めます。この過程で現在の業務の棚卸しなども手がけるべきです。効果検証がしやすいように、まず小規模な試行から始めるのが適切、とも言われています。

2.ルールの策定

就業規則、または在宅勤務等テレワークの個別規程で次の事項を定めます。
在宅勤務等テレワークを命ずることの規定、対象者、勤務場所(自宅やサテライトオフィスを勤務場所にする等の定め)、服務規律、労働時間、休息、出退勤管理、費用負担(通信費や文具の負担の定め等)、機器の貸与等。

3.導入前の研修等

在宅勤務等テレワーク利用者だけでなく、利用者の周囲(上司・同僚等)も対象にします。在宅勤務等テレワークの目的・必要性の理解、実施の流れや体制についての理解を目的とします。特に管理職には勤怠管理、業務管理、コミュニケーションの取り方、指導育成方法等の個別ガイダンスも検討した方が良いでしょう。
 

在宅勤務等テレワークの導入事例

厚生労働省では、在宅勤務等テレワークの好事例集を毎年刊行し、テレワーク大賞などの表彰も行っています。
例えば平成29年度厚生労働省優秀賞受賞の富士ゼロックスでは、労働時間の削減や障害者・育児中の者などにとって働きやすい環境を整備するなど、多方面でワーク・ライフ・バランスを実現しています。在宅勤務、サテライトオフィス、モバイル勤務をすべて活用、フレックスタイム制も併用して柔軟な働き方を可能としています。育児中の男性社員が在宅勤務等テレワークを特に活用しており、社員の8割以上が在宅勤務等テレワークに満足しているそうです。
就業規則や運用ルール等をきめ細かく定めるなどの手間はかかりますが、それ以上の効果が得られているといえるでしょう。
 

在宅勤務等テレワークを活用して多様な働き方・価値観を容認する社会へ

育児・介護・高齢・障害等様々な事情を抱えた方がともに働きやすい職場を作ることは、労働力人口が減少していく中で必須の対応です。多様な働き方・価値観を容認していくことで、生産性の向上や創造性のある職場を作っていくことにもつながるでしょう。
対面コミュニケーションが減ってしまうことに抵抗のある場合には、ハングアウトやチャットアプリなどを実務で活用してみることで、テレワークの導入が少し近づくかもしれません。
 
多様な働き方が企業にも求められています。この様な策が人手不足の解消に繋がるやも知れません。
以下、ご参考までに・・・
 
 
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